「日本酒の常識」 読み終えました。
著者は久保順平さん。
久保本家酒造11代目の蔵元で、
つまりお隣のご主人さんです。
「元ファンドマネージャーの蔵元……」
との肩書きにまずびっくり。
何かとお世話になっているものの、
壁がどうしたとか、猫が久保さん家に入りこんだ、とか、
暮らしの中の実務めいたことしかお話する機会がなくて、
知らないことがぎっしり、驚きの詰まった濃い一冊でした。
今年の杉玉が来たことを奥様に教えてもらい、
その後。新酒をちびちび、
いや、グビグビ堪能したあとに本が届いたので、
本を開くタイミングとしては最高でした。
酒造と酒税に関する歴史的な話、
海外からみた日本酒、
輸出、マーケティング、投資論といった話……。
大局的な見地に立ち、
練り、そして果敢に挑戦されているお姿が行間からあふれて出ています。
軽い気持ちで読み始めたものの、
ふせんを持ってきて、
「おお」「へえ~」「ん~~」
などと唸りながらペタペタ読みすすめました。
↓久しぶりに本と格闘(笑)、
引用本も魅力にあふれ。数冊とりよせました。
「酒蔵通り」に店をかまえているのに無知すぎるので、
これを機に少しお勉強してみようと思います。
そして、久しぶりにこの本を手にしました。
私がそば打ちにのめりこむ、ひとつのきっかけとなった一冊。
「男の作法 大人の嗜み」
「酒を飲まないくらいなら蕎麦屋になんぞ入るな」
ーそれが池波正太郎のくちぐせだった。
かつて。この冒頭の一行が酒好きの私の背中をぐいっと押しました。
そんなこんなもブログに書かなきゃですね。
ともあれ。
毎晩銚子をかたむける父をみて育ち、
それを継承し18歳からほぼ毎晩呑んでいるのに、
日本酒についていかに何も知らないかを痛感。
深く反省しながら、今夜は一本多く呑もうと思ふ。
Amazon→ 「日本酒の常識」久保順平 著